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すべての料理の基本となる「だし」と「スープ」
小学校の家庭科では基本の料理を習います。
ゆで卵、サラダ、ごはんを炊くこと、みそ汁。「ダシの取り方」を、このときに習った人も多いのではないでしょうか。
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昆布を水から入れ、沸騰する直前に引き上げたらかつお節を投入。ひと煮立ちさせたら火を止めて少し寝かせること。これは基本中の基本、和食の「いろは」の「い」の部分です。
特に気をつけるように言われたのが「ダシを取るときには決してぐらぐらと煮立たせないこと」。
ところが、大人になってから知る洋風と中華風のスープの取り方を比べると、すこし違った注意書きを目にします。
「おいしいエキスが出るように、しっかりと煮込むこと」。
いったいどうして「和」と「洋・中」のダシの取り方は違うのでしょう。
ヒントは「香り」に隠されているようです。
洋食と和食で使うスープ、それぞれの持ち味を活かす
みそ汁を作るときにダシを使う本来の目的は、昆布やかつおの持つグルタミン酸やイノシン酸等の「うま味成分」を加えることによって、味に深い味わいと香りを加えることです。
この「香り」はふんわりと心地よい風味であり、鼻に強く残るような臭みではありません。「和」のだし汁をぐらぐらと沸騰させてしまうと、かつおからは魚のえぐみが出て、昆布からはぬめりと海藻の臭みが出てしまいます。
素材がほどよく香って、うま味が料理に奥行きを与える。「和」にふさわしいダシの取り方が幼い頃から聞かされてきた「昆布は水から・・・」なのでした。
一方「洋・中」のスープには「料理に香りを与える」のではなく、「素材の奥深くに眠っているエキスを抽出する」という目的があります。
スープの原材料は主に、動物の骨や肉。それらに含まれるゼラチン質はゆっくりと長時間煮出さないと、うま味よりも臭みが残り、おいしいスープにはなりません。
匂いを消すために、パセリやセロリなどの香味野菜や香辛料を加えるのはこのためです。
そうして長時間かけてじっくりと抽出されたエキスには、料理にこっくりとした味わいとまろやかさを与える役割があり、長時間の加熱調理にも風味を落とさないスープが料理に奥行きを広げます。
こってりとした濃厚なスープと、あっさりとしたダシ汁。
それぞれの特徴を知って、料理をより引き立てるスープを上手に活用するとよいでしょう。
参考文献
『スープ入門』(社団法人日本セルフサービス協会・日本食料新聞社 1986年)
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